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映画 BLUE GIANT 個人レビュー

※本ページはプロモーションが含まれています

BLUE GIANT

2023年2月17日に公園開始になったBLUE GIANTを観てきました!

原作は、世界一のジャズプレイヤーを目指す宮本大の漫画「BLUE GIANT」。

「漫画なのに音が聴こえる」という評判を耳にし、試しに読んでみたら「自分が目指した目標に愚直に情熱的に突き進んでいく大」に惹かれて一気にハマってしまいました。

半信半疑で読み始めたのですが、演奏の迫力が素晴らしく「漫画なのに音が聴こえる」という評判も納得。

アニメ化しないかな~と思っていたら、一気に映画になってビックリ!

これは映画館の音響で観るしか無いと思い、公開初日に観てきました!

この記事では、ネタバレを含む感想を書きますので、まだ観ていないのとは先に鑑賞してから見てください!観るときは事前情報無しで観たほうが良いですよ!

CGがクソすぎる

いきなりのダメだし感想ですが、この映画を語る上でまずCGにツッコミを入れなければなりません。

CG以外の要素は素晴らしく、とても満足しているのですが、演奏シーンのCGが酷すぎます。

せっかくストーリーと音楽に没入しているのに、のっぺりとしたキャラモデリングで不自然な動きをするため、映画の没入感を妨げ、首根っこつかまれて現実に引き戻されてしまいます。

「なんだこのクソCGは…。」と。

漫画の静止画から感じられた、情熱、感情、迫力が、CG映像からは全く感じられませんでした。

一般パートは通常のアニメタッチで描かれ、違和感なくストーリーに没入できるのですが、演奏シーンになると超低レベルなCG映像に急に切り替わり困惑しました。

恐らく、モーションキャプチャーでキャプチャーしたものをそのまま使っているんだと思います。

3DCGに関しては、最近では映画スラムダンクの試合シーンが話題になりました。

実際の試合中の人の動きをモーションキャプチャーした映像は称賛されています。

制作の裏話によると、モーションキャプチャーしたままの動きでは不自然な点が多かったため、原作者の井上雄彦監督自ら修正用の絵を片っ端から書き、CG担当者が微調整するという作業を行ったそうです。

モーションキャプチャーによるリアルな動きを、アニメーションの表現に修正したため、観る人が驚く迫力を実現できていたのです。

映画BLUE GIANTは、モーションキャプチャーを修正加筆せず、そのまま使ったのが動きの気持ち悪さにつながったんでしょうね。

ラストシーンの演奏は、演出によりキャラCGが出てくるところが少なかったのですが、ちょくちょく出てくるキャラCGが浮いていて苦笑いしてしまいました。

最初から最後までCGのクソさがきになり、音楽に集中できなかったのが残念です。

映画を観終わってから気づいたのですが、「演奏シーンは目をつぶって耳に集中すれば良かったな」と。

漫画は目で聴いていたので、映画は耳で観れば良かったんです。

映画館の音響は素晴らしかったので、映像に惑わされず演奏を楽しむのが正解だと思います。

CGだけは、本当に残念でした。

ストーリーはしっかりまとまっていて良かった

ストーリーは、原作1巻から10巻までと、かなり広い範囲の話でしたが映画としてしっかりまとまっていて、テンポよく観られて良かったです。

10巻もの話を2時間に押し込めているので、当然カットされたシーンも多く、映画が初見の人にはわかりづらいところがあったと思いますが、それでもよくできていたと思います。

映画がから入った人は、ぜひ原作も読んでもらいたいですね。

映画では、玉田とユキノリの成長がメインで大がいきなりのスーパープレイヤーでしたが、原作では大の努力と成長がしっかり描かれています。

最後の改変について

映画のラストシーンは、原作に追加のシーンが追加されました。

事故で出演できなかったユキノリが登場したのです。

個人的に、漫画がアニメ化・映画化するときの原作改変は大嫌いなのですが、ユキノリ登場に関しては特に嫌悪感はありませんでした。

原作のユキノリの件はショッキングだったので、映画ぐらいJASSのメンバーでソーブルーに立たせてあげても良いのでは、と。

ですが、JASSの演奏の感動が、「演奏の質」によるものではなく、事故にあっても健気に演奏しているという「同情」からくる感動になってしまっているようなのがモヤッとしました。

ドラマチックにするためには仕方のない演出なのかもしれませんが、僕的には純粋な演奏で人を感動させるJASSを観たかったなと思います。

演奏は良かった

僕は音楽に詳しくないので、何がどう良かったとは言えないのですが、漫画を読んでいて「実際はどんな音なんだろう」と思っていたので、実際に演奏として聴けたのは満足です。

いくら「漫画なのに音が聴こえる」と言っても、実際に聴こえるわけではないですからね。

漫画の最後のピースをはめることができた満足感があります。

ちなみに、音の迫力に定評のあるTOHOシネマズの轟音シアターで観てきたのですが、轟音のメリットはあまり感じられませんでした。

轟音は「通常のサブウーハーの1.5倍~2倍のパワーを発揮」とのことですが、お腹に響くような低音はそれほど感じられず、ちょっと期待外れ感がありました。

ですが、ジャズって低音の迫力を楽しむ音楽ではないと思うので問題なしです。

低音がガンガン響いていたら、逆に嫌だったと思いますからね。

演奏中のセリフが無かったのがよかった

原作には、演奏中にそれぞれのキャラの心の声や、メンバーとのやり取りのセリフがありますが、映画の演奏ではセリフや無駄な雑音が無く、純粋に演奏を聴けたのも良かったです。

JASSの演奏を、客席で聴いているような感覚になれましたからね。

声優は問題なく聞けた

漫画がアニメ化・映画化される時、個人的に一番心配しているのが声優についてです。

特に映画では、話題作りのために有名人を起用することが多いのですが、声質が合っていなかったり棒読みでとても聞いていられないということが多々あるからです。

今回のBLUE GIANTでは、宮本大(山田裕貴)、沢辺雪祈(間宮祥太朗)、玉田俊二(岡山天音)と、3人共俳優で、本職の声優ではありません。

とても心配していたのですが、問題なく聞けて一安心。

大は、声質が軽めの好青年っぽい声で、もう少し声が低めのイメージがあったので最初は違和感がありましたが、すぐに慣れて気にならなくなりました。

玉田は声質に違和感は無く、最初は滑舌がヤバそうかと思いましたが、こちらもすぐに慣れてになりませんでした。

ユキノリは、ドンピシャで最初から気にならず、本職の声優さんが演じていると思ったのですが、俳優さんということで驚きました。

おわりに

楽しみにしていたBLUE GIANT映画化は、音楽、ストーリー共に最高に楽しむことができました。CGは最低でしたが。

それにしても、一つのことに熱中して狂人なまでにのめり込む姿はかっこいいですよね~。

僕も大のように、すべての時間を注ぎ込んで熱中できるものが欲しいです。

BLUE GIANTの原作は、無印の「BLUE GIANT(全10巻)」から始まり、「BLUE GIANT SUPREME(全11巻)」、「BLUE GIANT EXPLORER(7巻以降継続中)」という順に話が繋がっています。

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