ノロウイルスの予防法と感染してしてしまった時の対処法


ノロウイルス
11月〜4月にかけ、冬季はノロウイルスの発生件数が飛躍的に多くなります。感染力が強く、感染した時の症状の辛さや、周りにかける迷惑を考えると、絶対に感染してはならないし、拡散させていけません。

食品衛生責任者の資格所有者として、ノロウイルスの予防法と感染してしてしまった時の対処法を紹介します。(平成25年度時点での情報です。最新の情報と違う場合がありますので注意してください。)

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ノロウイルスとは

ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、一年を通して発生していますが、特に冬期に流行します。

ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子どもやお年寄りなどでは重症化したり、おう吐物を誤って気道に詰まらせて死亡することがあります。

ノロウイルスについてはワクチンがなく、また、治療は輸液などの対症療法に限られますので、予防対策の徹底が必要です。

ノロウイルスにの原因となる食品

過去のノロウイルス食中毒の調査結果を見ると、食品から直接ウイルスを検出することは難しく、食中毒事例のうちでも約7割では原因食品が特定できていません。その中には、ウイルスに感染した食品取扱者を介して食品が汚染されたことが原因となっているケースも多いとされています。

そのほかの原因としては、ノロウイルスに汚染された二枚貝があります。二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを体内で濃縮するためだと考えられています。

なお、ノロウイルスに汚染された二枚貝による食中毒は生や加熱不足のもので発生しており、十分に加熱すれば食べても問題ありません。

ノロウイルスの失活化の温度と時間については、現時点においてこのウイルスを培養細胞で増やす手法が確立していないため、正確な数値はありませんが、同じようなウイルスから推定すると、食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば感染性はなくなるとされています。

ノロウイルスの感染経路

ノロウイルスの感染経路はほとんどが経口感染で、次のような感染様式があると考えられています。

(1)患者のノロウイルスが大量に含まれるふん便や吐ぶつからヒトの手などを介して感染した場合。

(2)家庭や共同生活施設など、ヒト同士の接触する機会が多いところでヒトからヒトへ飛沫感染など、直接感染する場合。

(3)食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まれます。)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合。

(4)汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合。

(5)ノロウイルスに汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で摂取した場合。

などがあります。
特に、(3)のように食品取扱者を介してウイルスに汚染された食品を原因とする事例が、近年増加傾向にあります。

また、ノロウイルスは(3)、(4)、(5)のように食品や水を介したウイルス性食中毒の原因になるばかりでなく、(1)、(2)のようにウイルス性急性胃腸炎(感染症)の原因にもなります。この多彩な感染経路がノロウイルスの制御を困難なものにしています。

ノロウイルスの予防方法

ノロウイルスの食中毒を防ぐためには、

(1)手洗いをしっかりする。

(2)食品取扱者や調理器具などからの二次汚染を防止することが重要です。特に、ノロウイルスに感染したヒトのふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されるため、大量調理施設の食品取扱者がノロウイルスに感染していると、大規模な食中毒となる可能性があります。

(3)加熱が必要な食品は中心部までしっかり過熱する。

などが挙げられます。

手洗いの方法

手洗いは、調理を行う前、食事の前、トイレに行った後、下痢等の患者の汚物処理やおむつ交換等を行った後(手袋をして直接触れないようにしていても)には必ず行いましょう。

常に爪を短く切ってい、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄します。

すすぎは温水による流水で十分に行い、清潔なタオル又はペーパータオルで拭きます。

石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の脂肪等の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。

調理器具の殺菌方法

ノロウイルスの失活化には、エタノールや逆性石鹸はあまり効果がありません。ノロウイルスを完全に失活化する方法には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系の漂白剤)、加熱があります。

調理器具等は洗剤などを使用し、十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭くことでウイルスを失活化することができます。

また、まな板、包丁、へら、食器、ふきん、タオル等は熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱が有効です。

ノロウイルスに感染した場合の症状

潜伏期間(感染から発症までの時間)は24〜48時間で、主症状は吐き気、おう吐、下痢、腹痛であり、発熱は軽度です。通常、これら症状が1〜2日続いた後、治療し、後遺症もありません。

また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。

感染が疑われた場合の相談場所

最寄りの保健所やかかりつけの医師にご相談ください。

また、保育園、学校や高齢者の施設等で発生したときは早く診断を確定し、適切な対症療法を行うとともに、感染経路を調べ、感染の拡大を防ぐことが重要ですので、速やかに最寄りの保健所にご相談ください。

感染した場合の治療法

現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。このため、通常、対症療法が行われます。

特に、体力の弱い乳幼児、高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を十分に行いましょう。脱水症状がひどい場合には病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。

止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいでしょう。

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おわりに

感染力が強く、効果のある抗ウイルス剤がないノロウイルスは、感染を意識しての対策が必要になります。

手洗いはもちろん、人がよく触る場所などにも気を配る必要があります。まず、自分でノロウイルスにかからないことです。

万が一感染してしまった場合も、適切な対処法を知り、自分がウイルスを拡散しないよう注意する必要があります。

ちゃんとした知識を得てノロウイルスに感染しないようにしたいですね。


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