小中学生にオススメのサッカーがうまくなるための練習方法!サッカー上達の科学レビュー
※本ページはプロモーションが含まれていますサッカーがうまくなるためのトレーニングとは?
サッカー少年団の指導をしていて僕が常に考えていることです。
試合動画を撮影し、何度も繰り返し見ることで子どもたちに足りない技術を見つけ出し、それを身につけられる練習方法を考え実行しながら修正を続けています。
自分で考えるのも面白くて良いのですが、一流の指導者が行っている練習方法にも興味があります。
そんな時に出会ったのが「サッカー上達の科学 いやでも巧くなるトレーニングメソッド (ブルーバックス)」です。
著者の村松尚登さんは、スペインで13年間8クラブの指導に関わり、FCバルセロナの現地スクールにて12歳以下の子どもたちを指導した経験の持ち主です。
そんな村松さんが、スペインの練習方法と、スペインと日本の子どもたちの違いを考慮し、日本の子どもたちがうまくなるために考案した過程と練習方法がこの本には書かれています。
サッカー指導に新しい視点を与えてくれたこの本を紹介します。
自分の身体を思い通りに動かす
この本を書いたキッカケとして、一時ネットでも話題になった、笑っていいともに出演した武井壮さんの運動能力を上げるための話があげられています。
自分の身体を思い通りに動かすことができることが重要という話です。
スポーツをするときに、自分が思った身体の動きと実際の身体の動きがズレていると技術の習得に大きな差ができてしまうのです。
これをサッカーで実現するのが本書のメインテーマとなっています。
第三のカテゴリー
著者はサッカーの育成年代を3つのカテゴリーに分け、そのカテゴリー毎に合った指導法があると書いています。
第一は、サッカーの楽しさを伝える「普及」の段階の指導。学校体育や地域の少年団などの、サッカーにそれほど興味があるわけではない子や、巧くないけど好き、といったカテゴリー。
第二は、部活動やクラブチームのように、サッカーを楽しみながらも「結果」を求めるカテゴリー。
第三は、実力に関わらず、飛躍的に成長したい、プロになりたいと本気で考えてる子どもたち「個人」に対する指導のカテゴリーです。
この本で扱っている練習方法は第三のカテゴリーの練習方法です。
スペイン流の指導は「サッカーはサッカーをすることで巧くなる」という考えで、実際の試合かそれに限りなく近い練習をし、コーンドリブルやリフティングなどの繰り返し的な練習はほとんどしません。
FCバルセロナ躍進により、近年では日本でもこのような考え方が浸透し、僕もそのような考えで指導をしていました。
しかし、第三のカテゴリーである「個人」のチカラを伸ばすにはスペイン流の練習では不十分です。
この本では「個人」のチカラを伸ばすために、リフティングやコーンドリブルを再定義した練習方法が動画付きで詳細に載っています。
スペインと日本の指導や文化、子どもたちの性格の比較や、日本の子どもたちに必要な指導方法の考察なども論理的で面白く書かれているのでゼヒ読んでもらいたいです。
サッカーが巧くなるための練習方法
どんな練習方法が書かれているのか、ブルーバックスのホームページで一部公開されています。
関連:「『サッカー上達の科学』トレーニングを体感しよう!|ブルーバックス|講談社BOOK倶楽部」
通常動画に加え、スローモーションの動画もあるのでじっくり見ることができとてもわかり易いです。
サッカーの練習本は文章での説明が多く、読んだだけではどのような練習方法かわからないんですよね(僕の想像力が足りないだけですがw)
このように動画があると助かります。
上記のページで紹介されている動画を見ても多分なんのための練習かわからないと思います。僕も購入前は「ふーん」ぐらいにしか思っていませんでした。
しかし、本に書いてある練習の目的を読むと「なるほど!」となりました。
難しい練習が多く、全てを自分の指導している少年団へ導入するのは無理ですが、できるだけ多く取り入れたいと思う練習内容です。
おわりに
練習の基本的な概念の考察もとてもおもしろいです。
「後出しジャンケン」の説明は普段僕が漠然と思っていたことを見事に文章化してくれていて「そうなんだよ!」と腑に落ちました。
ひとりでも練習できるメニューが多いので、今よりうまくなりたい、プロになりたい子どもたちに読んでもらいたい一冊です。