WordPressのテーマ作成を打ち合わせから納品まで学べる技術書「WordPressデザイン入門」レビュー
※本ページはプロモーションが含まれていますWordPressは世界で最も使用されているCMSで、様々な企業のWebサイトに採用されています。
そのため、Web制作においてWordPressを使った案件は多数あり、Web制作に関わるならWordPressでサイトを作る技術は必須といえるでしょう。
そこでオススメしたい本が「ビジネスサイトをこれからつくる WordPressデザイン入門 サイト制作から納品までのはじめの一歩 (Design&IDEA)」です。
クライアントとの打ち合わせから仕様の決定の仕方、WordPress制作環境の構築、テーマ作成、納品までを一貫して解説していますので紹介します。
WordPressデザイン入門
企業にWeb制作者を依頼されたらどのような手順で作るのか。というのを、WordPressの仕組みだけでなく、クライアントにどのような要望を聞けば良いのかなど、仕様設定の段階から丁寧に解説しています。
PHPに関しては、WordPressで使われているものを簡潔に解説しているので、PHPに詳しくない人でもテーマをいじれるようになるはずです。
- これから独立してWordPressを使ったWeb制作をしたい。
- Web制作会社に就職が決まり、Web制作の流れを知りたい。
- 社内の静的サイトをWordPressに移行したい。
- WordPressでブログを書いていて、自分でオリジナルのテーマを作りたい。
という人にオススメです。
本の全体の流れ
本書は下記のように、実際の受注案件の流れで進んでいきます。
クライアントからのヒアリング
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ラフを描き、ワイヤーフレームの作成
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WordPressの開発環境を整える
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WordPressのテーマを作成
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コンテンツの作成
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プラグインの導入
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本番環境の作成と移行
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WordPressの表示確認
制作・解説の進め方は、静的なHTMLファイルが用意されているのでそれをWordPressのテーマへ変えていきます。
ひとつのHTMLファイルを再利用しやすいように分解していくので、実際に手を動かしながら進んでいくと、WordPressのファイル構成や仕組みを理解することができます。
良いところ
実際に読んでみて良かったところを紹介します。
制作時のチェックリストにもなる
本書には、クライアントとの仕様決定の時に役立つリストも書かれています。
レスポンシブ対応か、お問い合わせフォームはどうするか、コンテンツの入力はどちらがやるか、など、仕様決定時に確認すべき項目がまとめられているのでとても便利です。
現在のWeb制作に必要な技術も解説されている
2016年現在において、Web制作に必要なテクニックも紹介されています。
例えば、
- CSSスプライトを使用してサーバへのリクエスト数を減らす
- Media Queriesを使ってRetinaなどの高解像度ディスプレイへの対応
- WebサイトをiPhoneのホーム画面に登録した時に表示されるWebクリップアイコン
- Webサイトをブックマークした時に表示されるfavicon
なども紹介されています。
ひとつのHTMLでPCもスマホも専用のレイアウトにできるレスポンシブデザインにも対応し、ラフやワイヤーフレームの作り方の例も紹介されています。
ただし、HTMLとCSSはレスポンシブデザインに既に対応したものを使うので、レスポンシブのコードについては学べません。
開発環境を構築する手順が詳細
WordPressのテーマを作成したりいじったりする際に地味に大変なのが自分のパソコンにPHPやMySqlなどの開発環境を整えることです。
本書ではXAMPPの導入の仕方が詳しく紹介されています。
更に、実際にファイルを編集するのに必要なのがテキストエディタですが、こちらも「Sublime Text 2」を紹介していて、導入時に予測される文字化けや日本語化の方法も解説しています。
他の技術書ではテキストエディタを紹介していても、起こりうる問題まで解説している本はあまり無いはずです。
PHPの説明が簡潔にまとめられている
WordPressのテーマで頻繁に出てくるif文やwhile文、関数など、PHPに関する解説も必要最低限のものを簡潔にまとめられているので、PHPに詳しくなくても、この処理がどのようなことをしているか何となく分かるようになるはずです。
おわりに
今まで自己流でWordPressのテーマを作成していたので、このようにWeb制作の流れが体系的にまとめられていると、とても勉強になります。
特に、ラフやワイヤーフレームの書き方、仕様の決め方など自分がやったことがないことは参考になりました。
Web制作でWordPressを使う人は一読の価値有りです。
この本は、著者のひとりである清野様より頂きました。ありがとうございます!