外貨建て金融商品とは?概要と種類を紹介
※本ページはプロモーションが含まれています金融商品は、日本だけでなく世界各国で取り扱われています。
それらの国の金融商品も日本から買うことができます。
世界各国で取り扱われているということは、取引するときに使われる通貨は日本の円だけではないということです。
このページでは外貨を使って取引する金融商品の概要と種類を紹介します。
外貨建て金融商品の基本
まず、外貨建て金融商品とはどのようなものか紹介します。
外貨建て金融商品とは
外貨建て金融商品とは、取引価格が外貨(米ドル、豪ドル、ユーロなど)の価格で表示されている金融商品のことです。
為替レート
為替レートとは、自国の通貨を他国の通貨に変えるときに使われる交換比率のことです。
円を外貨に換えるときのTTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)と、外貨を円に変える時のTTB(Telegraphic Transfer Buying Rate)があります。
TTS
顧客が円から外貨に換えるときの為替相場。金融機関からすると、外貨を売って円を受け取る時の為替相場のことです。
TTM
顧客が金融機関で外貨を売買する際の基準レート。外国為替市場の取引実勢レートを基準にして金融機関毎に決定されます。
一般的にTTSとTTBの中間値がTTMです。
TTB
顧客が外貨から円に換えるときの為替相場。金融機関からすると、外貨を買って円を支払う時の為替相場のことです。
為替リスク
外貨建て金融商品の取引には、為替レートの変動による影響(為替リスク)があります。
為替レートの変動によって生じた利益を為替差益、為替レートの変動によって生じた損失を為替差損といいます。
主な外貨建て金融商品
主な外貨建て金融商品にはどのようなものがあるのか紹介します。
外貨預金
外貨で行う預金で、仕組みは円預金と同じです。
預金保険制度の保護の対象外で、金融機関が破綻しても預金保険制度の適用を受けられません。
関連:「銀行などの金融機関が破綻したら預けていたお金はどうなるの? | 経験知」
外貨定期預金は原則として中途換金できません。
課税に関しては、利息は利子所得となり、源泉分離課税の対象で税金の支払いを気にする必要はありませんが、為替差益は雑所得になり総合課税の対象なので確定申告が必要になります。
外国株式
外国の企業が発行している株式で、取引するには証券会社に外国証券取引口座を開設する必要があります。
主な取引方法は3つあります。
外国取引
証券会社が投資家の売買注文を取り次いで、外国の市場で売買する方法。
国内委託取引
国内の証券取引所に上場されている外国株式を売買する方法。
国内店頭取引
証券会社が保有する外国株式を国内で売買する方法。
課税に関しては国内株式と同様、売買益は譲渡所得(申告分離課税)、配当金は配当所得(源泉徴収)。ただし、配当控除の適用はなく、外国税額控除の適用はある。
外国債券
発行者、発行場所、通貨のいずれかが外国である債券のこと。
取引をするには、証券会社に外国証券取引口座を開設する必要があります。
外国証券の分類は主に4つあります。
外貨建て外債
払込み、利払い、償還の全てが外貨建ての債券。このうち外国の発行者が日本国内で発行するものをショーグン債という。
円建て外債
払込み、利払い、償還の全てが円建ての債券。このうち外国の発行者が日本国内で発行するものをサムライ債という。
発行者を問わず、ユーロ市場(日本以外の金融市場のことで、通貨のユーロとは関係ない)で円建てで発行するものをユーロ円債という。
デュアルカレンシー債
払込み、利払が同じ通貨で、償還が異なる通貨になる債券。
リバース・デュアルカレンシー債
払込と償還が同じ通貨で、利払が異なる通貨になる債券。
課税に関しては、利息は利子所得で源泉分離課税。償還差益は雑所得。売買益は原則非課税。
外国投資信託
ファンドの国籍が外国にあり、外国の法律にもとづいて設定される投資信託のこと。
代表的なものに外貨建てMMF(外国籍の公社債投資信託)があります。
外貨建てMMFの特徴
- 外貨建ての公社債や短期の金融商品などで運用されている。公社債投資信託なので、株式は一切組み入れていない。
- 申込手数料は無料
- いつでもペナルティ(信託財産留保額)なしで換金可能
- 外貨預金と比べて、為替手数料が安い
- 外貨建てMMFだけの利用であれば、外国証券取引口座の口座開設料はかかるが、管理料はかからない。
- 収益の分配金は利子所得となり源泉分離課税の対象。
- 為替差益(売買益)は非課税。
外国為替証拠金取引(FX)
一定の証拠金をタンプとして、外国通貨の売買を行う取引。
少額の証拠金で、何倍もの外貨を売買することができるため、ハイリスク・ハイリターンの取引。
おわりに
主な外貨建ての金融商品について紹介しました。
外貨建ての金融商品にはどのようなものがあるのか把握し、自分に合った商品選択をしたいですね。